親知らず(おやしらず)は、第3大臼歯と呼ばれるのが正式名称で、智歯とも呼ばれています。
だいたい18〜20歳頃に上下左右4本生えてきます。生えてきたからといって抜く必要はありませんが、そこで横や斜めに生えることにより、様々な弊害が起こります。また、すべての人が4本しっかりと生えるわけではなく、人により映える本数には、個人差があります。
人によっては、親知らずが生えてきたことがわからずに、痛みや口臭に気づいて初めて親知らずの存在に気づかれます。
親知らずのプロ:田中 健久
親知らずについて2分間ほどの動画にまとめました。親知らずのお悩みや相談はいつでも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください。
「自分は親知らずが1本も生えていない!」と思っている方も実は歯ぐきに埋まっていて気付いていないだけかもしれません。
親知らずの本数は、人によって異なり、4本すべて生える人もいれば、先天的に1本しか存在しない人もいます。生えていないのか、そもそも存在しないのかについては、レントゲンを撮影して確認すると判明します。
多くの方の永久歯は15歳前後にすべて生え揃います。しかし親知らずの生える時期には個人差があり、20歳前後で生える方もいます。名前のとおり、親が口の中を見なくなる10代後半~20歳前半に生え始めます。
親知らずは、乳歯が抜けてから生えてくるわけではなく、奥歯の一番後ろ、前歯から数えて8番目の位置の歯ぐきから顔を出します。
生えてくる前兆としては、以下のような症状が挙げられます。
・奥歯がムズムズする
・歯に圧迫感がある
・一番奥の歯の歯ぐき部分が赤く腫れている、白く骨の山が透けている
親知らずが生えてくる症状を感じたら、一度歯科医院でレントゲンを撮ることをおすすめします。
上下左右の親知らずが、4本しっかりと嚙み合って生えている日本人の割合は3割と言われています。
以下では親知らずをタイプ別に説明します。ご自身の親知らずと照らし合わせて確認してみましょう。
垂直に他の奥歯のようにきちんと並んで生えている場合は、トラブルも少ない傾向です。
きちんとケアを続ければ問題ない生え方といえます。
現代人は食生活や環境の変化により顎が小さくなっています。
親知らずが生えるスペースが足りなくなると、斜めに生える割合が高まります。歯ぐきからは、歯の一部(頭部分)しか出てこないため、 虫歯や歯ぐきの炎症などの口腔トラブルが起きやすい状態です。
主に、下顎に生える親知らずで確認されます。
抜歯をすることになった場合、歯ぐきを切開したり、骨を削ったりするなど、難易度が高くなる生え方です。
親知らずが適正に生えているケースは稀です。
しかし、不要だからと抜いてしまうと元には戻せません。抜いたほうが良いか、抜かなくても良いか、ケース別に以下に纏めます。
・親知らずが虫歯になってしまった
一番奥に位置する親知らずは治療器具が届きにくく、口も大きく開かないので治療が困難です。仮に治療ができても、ケアが難しいため再び虫歯になってしまう可能性も高いです。
・横向きに埋まっていて前方の歯に悪影響を与えているケース
親知らずの周辺に炎症を引き起こすケースが懸念されます。親知らず手前の歯の吸収(歯の根が溶けるように侵襲していく症状)が起こってくるため抜く必要があります。
・中途半端に生えていて不潔になり周囲が炎症しているケース
歯の一部だけが歯ぐきから出ているため汚れが溜まりやすく、炎症を引き起こして腫れや痛みを繰り返してしまいます。
・嚢胞(のうほう)ができているケース
顎の骨に完全に埋まっている状態ですが、レントゲンで確認すると袋のような影が見えます。嚢胞と呼ばれる膿の袋です。この嚢胞は顎の神経を圧迫したり、痛みや腫れが生じたりする原因になることがあります。
・親知らずが上下できちんと生えている
上下の親知らずが垂直に生えていて、きちんと嚙み合わさっている場合。
・顎の骨の中に完全に埋まっていて問題がない
痛みや腫れもなく、周囲の歯や骨に悪影響がないと考えられる場合。
親知らずを抜歯するメリット・デメリット
できれば歯を抜歯したくはありません。しかし親知らずの場合、他の歯とは違う特徴があり、抜歯するメリットが3つ挙げられます。
1.虫歯、歯周病予防
1番奥に位置する親知らずは、歯ブラシが届きにくいため意識してケアしないと、隣接歯も含め虫歯や歯周病になるリスクがとても高い歯です。
2.口臭が緩和、改善される
抜歯をして磨き残しが減ることによって、口臭の軽減、改善が期待できます。
3.他の歯を押して歯並びが悪くなるリスクを避けられる
親知らずが横向きに生えている場合、隣の歯に余計な力が加わり、歯並びに影響を及ぼすことがあります。
親知らずを抜歯するメリットとは反対に、抜歯することで起きるリスクや、理解しておきたいケースがあります。
1.将来ブリッジや入れ歯を入れることになった時に土台として使える可能性を失う
親知らずの生えている方向が良い、歯周病になっていない、などの条件をクリアしていれば、無理に抜歯することはありません。ブリッジの土台や入れ歯を安定させるための歯として利用できます。
2.他の歯を抜いた時に移植歯として利用する選択肢がなくなる
どこかの歯を失った場合に親知らずを移植する治療法があります。
3.抜歯後に痛みや腫れがある
抜歯中は麻酔が効いているので痛みはありません。しかし、麻酔が切れた後、痛みや腫れがでることがあるため、予定を調整しておく必要があります。
4.神経麻痺のリスク
下の親知らずの抜歯の際、下顎の神経と近い場合は、麻痺やしびれが残ることがあります。
親知らずに違和感が出たら自己判断せずに信頼できる歯科医師に相談しましょう。
親知らずを抜いた知人から「痛いよ」「顔が腫れるよ」と聞いて避けている方もいるかもしれませんが、まずはご自身の親知らずの現状を知ることで今後のお口の中の健康に繋がります。
親知らずが何本あるか、どのような生え方をしているか、他の歯に影響を及ぼしていないかなどは、歯科医院でレントゲンを撮影し、診断してもらうことで判明します。痛みや症状が出てからでは、選択肢は抜歯しかないこともあるため、定期的な歯科検診が大切です。
親知らずの抜歯が不安な方、他の医院で抜歯を断られた方、大学病院を紹介された方 まずは一度渋谷歯科へご相談下さい。
経験豊富なドクターが患者様のお悩みを丁寧に伺います。
親知らずの抜歯は、60分と非常に長い時間を予約でおとりします。基本的に60分以上の時間がかかることはありませんが、あらかじめ何が起こっても良いように長めの予約時間にしております。当日のキャンセルや無断キャンセルは、なさらないよう、何卒、よろしくお願い申し上げます。
キャンセルの場合は3日前までに電話連絡ください。スムーズな親知らず抜歯への皆様のご協力何卒よろしくお願いします。
生え方 | 抜歯費用 | |
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真っすぐ | 初診料約3,200円 + 処置代約1,500円 + 薬代500円 |
約5,200円 |
斜め | 初診料約3,200円 + 処置代約2,000円 + 薬代500円 |
約5,700円 |
真横 | 初診料約3,200円 + 処置代約4,500円 + 薬代500円 |
約8,200円 |